メガネを掛けると目が小さくなってしまう方、特に近視の方はレンズの構造上小さくなってしまうことがあります。
目が小さくなることでメガネを敬遠してきた。本当はメガネを掛けたいけど困っているという方に「なぜメガネを掛けると目が小さくなってしまうのか」「メガネを掛けても目が小さくなりにくくなるコツ」を解説します。
お困りの方のお力に少しでもなれればと思います。
目次
メガネを掛けるとなぜ目が小さくなるの?
近視が強い方のレンズは中心が薄く外に向かって厚くなっています。
光は厚い方から薄い方に引っ張られ収縮するため、近視の方のレンズの場合、外側(厚い)→内側(薄い)に向かって収縮して見えてしまいます。
この構造が原因でメガネを掛けると目が小さく見えてしまうのです。
さらに度数が強いとより目が小さく見えてしまいます。これはプリズムと呼ばれており近視の方のレンズではどうしても避けられません。
ではどのように回避するのが良いか解説していきます。
目が小さくならないための対策
対策1:フレームはなるべく小さいサイズのものにする
まずは下の絵をみてください。どちらのオレンジの円が小さく見えますか?
実は両方ともオレンジの円の大きは同じです。しかし、左の方が小さく見えると思います。
これは「エビングハウス錯視」という相対的な大きさによる錯覚です。ちなみにこの現象子供は錯覚がしにくいと言われています。
この円をメガネのフレームに例えるとフレームが大きければ大きいほどより小さく見えてしまいます。逆に小さなフレームにすることで小さく見えるのを少しでも回避する事も出来るのです。
また強度近視の方が大きなフレームを掛けるとレンズが分厚くなるため、顔の外側が歪んで見えてしまいます。
下記のように小さいフレームにすることで顔の歪みも防止出来ます。
対策2:フレームは濃くて太いものを選ぶ
次に下の絵を見てください。どちらの黒い円が大きくみえますか?
右側の黒の方が少し大きく見えますが、実は両方とも大きさは同じです。
これはデルブーフ錯視と呼ばれる効果です。
円環が近くにある場合は、囲まれている円は囲まれていない円よりも大きく見え、円環が離れている場合には囲まれていない円よりも小さく見えるようです。(出典:wikipedia)
この現象はメガネのフレームも同じです。さらに囲まれている線が太いとより大きく見えるため太めのフレームを選ぶと良いです。
さらにフレームの色も重要です。下記の円をみてください。
黒い円は左右ともに同じ大きさですが、左側の黒い円方が右よりもやや大きく見えると思います。色が薄いよりも濃い方が大きくみえます。
よってフレームを選ぶ際にはフレームの大きさは小さめで太くて濃い色を選ぶと目が小さくなるのを回避することができます。
太めのセルフレームの黒縁メガネで幅が小さめのものを選ぶと良いです。
対策3:目とレンズの距離が近くする
レンズと眼の距離が離れれば離れるほど、目が小さく見えてしまいます。逆に近づけると大きくみえます。これは虫ねがねなどで目を近づけると大きく見え、離すと小さく見えるのと同じ現象です。
ちょうど上のうさぎの片方の目が大きくみえているのと同じです。
メガネは鼻パットで調整ができます。極端な対策だと鼻パットのないや鼻パッドが一体型のメガネを選ぶなどで対策できます。
上は鼻パッド一体型のメガネ。下は鼻パッドがあるメガネ。一体型の方がレンズと目の距離が近くなります。
ただし、距離を近づけ過ぎてレンズがまつ毛にあたらないように注意しましょう。
細かい調整が必要なので、店員さんに相談しながらフィッティングしていきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。近視の方でメガネを掛けると目が小さくなってしまう方でも、フレームの大きさ、太さ、色、レンズとの距離など少し工夫するだけで対策する事が出来るのです。
お悩みの方は是非お店などで店員さんにご相談ください。